【聴】auf Wiedersehen

少し前ですが、久しぶりにNOTHの講座
「音語り」へ行ってまいりました。
 
ヴィオラ奏者の村上淳一郎さんを
お迎えした演奏会が
あったのですが、私は伺えないので
公開レッスン・リハーサルの日に。
まぁ、、
この村上さんという方の音、音楽が素晴らしいのと
言葉もステキで魅了されました。
たくさん、メモしてしまいましたけど、
モーツァルトについて弾きながら
こんな風に説明してくださいました。
 
一晩で大作1曲を一気に書き上げて
しまうような才能...。

 
自分の宿命を・・
素晴らしい音楽をどんどん、どんどん
異様なまでの密度で作曲して、
役目を終えたら、もう、さようなら、だ、と。
35才。
彼自身、おそらく知っている。
 
明るく楽しい曲調。
だけど曲の終わりが近づいてくると、
どの曲にも
そこに、モーツァルトのauf Wiedersehenがある、と。
笑いながら、手を振りながら去って行く後ろ姿。
 
とても明るい曲なのに
何故か涙が出る。
 
人生なんて、こんなもんさ。
 
とても深いところからの哀しみ。
明るい曲なのに。
 
*****
ドイツ語は、学生のとき勉強したけど、
全然身につかなかったし、今となっては
雰囲気しか、私には残っていないのですが、
でも語学をちょっとでもやることの意味は
これなんですよね。
村上さんがauf Wiedersehenなんだ、と言ったら、
あぁぁあぁ、と。
 
モーツァルトの言葉として直にくる。
(訳すと、「さようなら、またね」という意味ですよ。
でもいいんです!
でも、ちょっと違います。)
 
こういうのが私にとって、本当に幸せな瞬間。